大佐の遊び場

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推しデザイナー語りその1「ライナー・クニツィア」

 今日はボードゲームに注力すると宣言した企画第一弾の「推しデザイナー語りシリーズ」を開始したいと思います。第一弾は「ライナー・クニツィア」です。

 クニツィアはたくさんのゲームをデザインし世に送り出しました。有名なものだと、『モダンアート』、『チグリス&ユーフラテス』、『ラー』は御三家ですね。

 最近のものでは『エルドラド』、『ラマ』など話題作を未だにデザインしており、最前線で活躍する現役バリバリのデザイナーでもあります。今日は彼の作品について語ります。

 

 またボーナストラックとして隠れた名作を3つ、絶版の名作を2つピックアップしています。

 絶版の兆しがありそうなの1点と絶版ゲーム2点は在庫のあるところを調べてきました。1点はオークションですが2点はお店の在庫です。つまり早い者勝ちです。

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wikipediaよりクニツィアの写真です。「ゲームの帝王」の異名を持つらしいです。

 【目次】

 クニツィアとの出会い

 最初に出った作品はおそらく『ラー』です。当初は評価の高いゲームを集めていた時期であり、プエルトリコ』や『カタン』などを集めていた誰でもありがちな時期でした。その時に当時は絶版だった『ラー』を個人輸入した記憶があります。

 

 まあ、一番はmixiボードゲームの感想を日記に投稿している時に、けがわさんと知り合った影響が大きいですね。当初は右も左もわからなかったので、けがわさんとArea51さんの2人の影響は半端なく大きかったと思います。

 選択肢は多いが実質選択肢の少ないゲームや、要素の多すぎるゲームなどを好きでないのは彼らの影響といっていいでしょう。

クニツィアゲームの特徴

 よく言われるものをピックアップします。

1.シンプルなルール

2.特徴的なクニツィアジレンマ

3.プレイヤーがゲームを能動的に動かすゲーム性

4.他のプレイヤーを無視できない、高いインタラクション性

5.ゲームのテーマ性が薄い

6.リメイク商法をやり過ぎな印象がある

1~4について

 この5点が印象的なところだと思います。中でも1はかなり好きな要素です。彼のゲームはだいたい4ページぐらいでルールが収まっていることが多く、ルールは非常にスッキリしています。

 2~4は最終的なゴールは同じでも、ゲームごとに個別の体験を提供してくれることが多い要素です。リプレイバリュー(リプレイの価値)を高くしてくれている要素だと思っています。

 彼のゲームはシンプルながら繰り返し遊ぶ価値があるのが凄いところです。

ゲームのテーマ性の薄さについて

 5のテーマ性の薄さは彼がテーマありきでゲームを作っていないからでしょう。よく言えば本質主義と言えます。

 有名なのは『ポイズン』で『ドーナッツ』、『13日の金曜日』など、同一ゲームなのに様々なテーマの版が存在することからもテーマ性の薄さは明らかですね。

リメイク商法をやり過ぎな印象がある

 6のリメイク商法は本当にすごいです。ファンでも少し引きます(笑)。

 例えば先述の『ポイズン』もそうですし、代表作『ラー』はカード版の『ラッツィア!』があり、ダイス版の『ラーダイス』、アレンジ版の『ラーの司祭』などが存在します。

 また『メディチ』は競りを抜いたようなゲームに『ストロッツィ』、2人用版の『メディチ対ストロッツィ』、さらに『メディチカードゲーム』なども存在します。

 まあ、良いアイデアを使いまわすのはいいんですが、少しやり過ぎな感がありますね。けがわさんは集めるのが楽しそうなので気にしていなさそうですね(笑)。

お気に入りのゲーム

 最強クラスにお勧めの作品5つ厳選しました。全部個人的には、マストプレイ&マストバイ級のお気に入りです。ランキング形式で発表していきます。

5位 チグリス&ユーフラテス

 5位は圧倒的自由度を誇るゲーマーズゲームの『チグリス&ユーフラテス』です。これに関してはかなりやり込みましたね。

 チグユーのスペシャリストのけがわさんとオンライン対戦でめちゃくちゃシゴかれました(笑)。なのでそこそこ自信のあるゲームです。攻略記事も書いています。レビューと合わせてどうぞ!

bodoge.hoobby.net

 

 筆者執筆の攻略記事です。基本編は頭に入れるだけで情報0の人を圧倒できるでしょう。応用編はプレイングの引き出しを増やす小テク集になっています。

macbeth-taisa.hatenadiary.org

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4位 メンバーズオンリー

 4位はクニツィアの渋い賭けゲームの『メンバーズオンリー』です。待てば待つほど情報が開示されます。しかし、良いベットは早い物勝ちという絶妙なシステムが売りです。詳細はレビューをご覧ください。何気に僕のボドゲーマ最大PVの記事です。

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 また「メンバーズオンリーの再販は買いか?見送りか?」という記事も執筆しております。当ブログのトップクラスのヒット記事です。購入をご検討の方はこちらもご覧ください。

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3位 カルカソンヌ:城

 3位は名作『カルカソンヌ』のクニツィア版の『カルカソンヌ:城』です。拡張セットではなく、単体で遊べるゲームになっています。タイトルは拡張セットみたいですね(笑)。違います。

 元々2人ベストと言われる『カルカソンヌ』をクニツィアが2人用に特化したものとしてアレンジした作品です。原作とだいぶプレイ感が違いますが、凄く面白いゲームに仕上がっています。詳細はこちら。

bodoge.hoobby.net

 またリプレイ記事をボドゲーマさんに投稿しております。こちらも合わせてお楽しみいただけると嬉しいです。

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2位 ラー

 2位は名作競りゲームの『ラー』です。競りゲームなのに我慢すれば、1人でタイルめくりできる異色のゲームシステムが特徴の作品です。

 これもめちゃくちゃ遊びましたよ。3人ベストゲームとして『王と枢機卿』級に優れたゲームだと言えます。詳細はこちら。

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1位 のみのサーカス(なつのたからもの)

 第一位は『のみのサーカス』です。めくるか取るかのジレンマが楽しくわかりやすい、名作中の名作です。

 このゲームの優れたところは本当にゲーム始めたての人から上級者まで一緒になって楽しめるところです。全ボードゲーマーが遊ぶべきタイトルです。持っていない人は今すぐポチりましょう(笑)。筆者は150回ぐらいはプレイしました。

 

 海外では絶版ですが、日本では『なつのたからもの』というリメイク版が流通しています。本質は変わらないので今からの人はこちらを買いましょう。

なつのたからもの

なつのたからもの

  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

  また筆者投稿のレビューも貼っておきます。こちらも合わせてどうぞ。

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隠れた名作枠

 さらにボーナストラックとして隠れた名作枠を3つご紹介したいと思います。全部知っていたら僕と握手しましょう(笑)。今からでも手に入るものからチョイスしました。

 気になっている方は絶版になるまでに押さえておくことをお勧めします。

交易王

 1作品目は『交易王』です。およそ30分前後のゲームに限界まで要素を詰め込み、やや余韻を残すぐらいのところで終わるクニツィアの隠れた名作です。詳細はこちら。

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  気に入った方はこちらからどうぞ。意外とまだ流通しています。

交易王 日本語版

交易王 日本語版

  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 多重塔

 袋から6重の塔のパーツの丁度良い高さを引いて塔を作る異色のゲームです。

 「そんなルールでバランス取れているの?」とお思いの皆さん、大丈夫です。是非プレイしてみてください。絶版になる前にプレイしてほしいタイトルの1つです。

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多重塔(Tajuto)和訳付輸入版/SuperMeeple/Reiner Knizia

多重塔(Tajuto)和訳付輸入版/SuperMeeple/Reiner Knizia

  • 発売日: 2020/02/20
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

長江/清王朝の豪商/揚子江

 最後にお勧めするのはクニツィアの『長江』です。別名がいっぱいありますね。正直もう少し統一してほしいです。検索時や記事を書く人目線でいくと、表記統一してほしいです。本記事では『長江』で統一します。

 待てば待つほどディスカウントされるお買い物システムに、絶対に他人を意識しないといけないセットコレクション要素に競りが加わったしぶーいゲームです。詳細はこちら。

bodoge.hoobby.net

 また本商品は絶版の兆しがあります。お求めの方はこちらからどうぞ。知人のSeekerさんの経営するトリックプレイに在庫があります。早い物勝ちです。

www.trickplay.jp

 

絶版のクニツィア隠れた名作枠

  絶版の隠れた名作枠が知りたい方も居るでしょう。手に入れるのは難しいと思いますが以下の2タイトルをお勧めします。

バベルの塔

 世界の七不思議を建設するゲームで、建設は皆で協力して行います。提案という形での変則的交渉。提案拒否による得点、建設チップのセットコレクションとエリアマジョリティの入り混じる、超複雑なゲーマーズゲームです。

 以下、詳細と攻略記事を書いておきます。また本日時点で出品されているものをご紹介しておきます。

bodoge.hoobby.net

bodoge.hoobby.net

 8月10日時点で生存を確認している出品物です。気になった方は落札を狙ってみるのも良いでしょう。

page.auctions.yahoo.co.jp

 ルールはこちらにアップロードされています。メビウスゲームズに感謝!

https://www.gamers-jp.com/playgame/db_download.php?file_id=1095

指輪物語 対決

 続いてコスモスの2人用ゲームシリーズから『指輪物語 対決』です。圧倒的パワーの悪の陣営と、相打ち上等の(ガンダルフとフロド以外)正義の陣営の対比の面白い2人用ゲームです。詳細はこちらをどうぞ。

bodoge.hoobby.net

 在庫は見つけてきましたがどちらも和訳なしです。

www.discoverygames.shop

 キャラクターカード立てが豪華になった豪華版も在庫ありました。

www.discoverygames.shop

 ルールはこちらに公開されています。ボードウォークに感謝!

https://www.boardwalk.co.jp/iogm/user_data/packages/iogm/pdffile/LotR.pdf

終わりに

 クニツィアと僕はなかなか切っても切り離せない存在です。ボードゲームと言えばクニツィアってイメージがあります。食べ物でいえばハンバーグやカレーのような存在といえます(笑)。

 気が付けばあなたの家のボードゲーム棚にもクニツィアのゲームがいくつかあると思います。意識しなくてもクニツィアのゲームを手にしていることは少なくありません。まさにドイツゲームの王様といっていい存在です。

 

 これを機会に埋もれた名作や僕の推しゲームがプレイ&認知されれば、これにまさる幸せはありません。是非気になったものはプレイしてやってください。