第112回舞鶴ボードゲームサークル参加記録
お盆に遊べると思っていたゲームを少しでも遊びたいと思い、舞鶴ボードゲームサークルに参加してきました。前回参加したのが第106回ですね。およそ6回ぶりの参加となります。前回行ってきた分も貼っておきます。興味があればどうぞ。
今回もいろいろなゲームをプレイしました。ゲームの感想、会の雰囲気などを記録しています。よろしければ最後までお楽しみください。それでは参りましょう。
【目次】
舞鶴ボードゲーム界について
主催者のアルフルさんがほぼ毎週土曜日に、舞鶴市総合文化会館で開催されている集まりです。地方のゲーム会ですが、ここ最近の平均参加者数は伸びており、「きつねのしっぽ」という小さなお店で開催されていた時よりも大規模になっています。
参加費は500円です。これで10時間ぐらい遊べ、飲み物も主催者さんが用意してくれたものを自由にいただけるというサービスは良いですね。近くに住んでおられるボードゲームがやりたい人は、一度は足を運んでみて良いでしょう。
会場は会議室1つ借りてあります。20人ぐらいは収容できそうです。主催の方が非常にたくさんのゲームを持ち込まれていますので、初参加の方が手ぶらで参加しても問題ないかと思います。
フロカティーサーカス
到着後、人数が多ければ卓分けしようと予めTwitterで提案しておいたのですが、ちょうど同じタイミングでこられた方と3人で卓を立てることになりました。
とりあえず会のオープニングゲームで、相応しい軽さと初心者向けの鉄板ゲームの『フロカティーサーカス』をプレイします。メンツが変わるたびに全員必ず1プレイしてもらっている気がしますね(笑)。詳しい説明はこちらです。
プレイレポート
スタートプレイヤーを入れ替わるように3回プレイしました。3人はベスト人数です。ゲストの方はリスク選好型のプレイか結構果敢にめくります。
3人はバーストによる機会喪失のダメージが大きくないので、あらゆるプレイスタイルが許容されやすい人数なのも良いところです。
3回やりましたが僕個人は上がった1回だけ勝ちました。基本的には10色そろえた人が勝ちやすい(スコア面で大変有利なので)ゲームです。残りの回も順当に上がった人が勝っていた印象です。
一番印象的な回は速攻でゲーム決められて33点しかなかった回です。そういう回があるのもこのゲームの魅力だと思います。
ミスカトニック大学:禁断の蔵書
次は兼ねてから遊びたかったクニツィアの『ミスカトニック大学:禁断の蔵書』です。けがわさんのプレイレポートでその存在を知りました。
初プレイされる方は日本語版がよろしいかと思いますが、日本語版は本型の箱の蓋が締まらずカパカパです。輪ゴムか何かで補強してあげる必要があります。なぜこんな仕様にしたのでしょう?
カオシウム版は蓋がマグネットになっておりきちんと締まるらしいです。ルールが頭に入っているレベルの人は海外版を敢えて求めるのも手でしょう。
ゲームの詳しいレビューはこちらをどうぞ。
ざっくり解説
基本的にはバースト回避のチキンレースです。バーストしないギリギリまで耐えて禁書庫を脱出(ラウンドを抜ける)ゲームです。後にラウンドを抜けたほうが有利です。当然それだけでは運ゲーなので、7種類の防御カードを使ってバーストを回避します。
防御カードにはカードを引く前に利用しないといけない「事前使用型」、引いたカードに対応して使える「緊急回避型」の2種類があります。基本的には「事前使用型」のカードの方が強力な印象を受けました。
この防御カード7枚は基本的には使い切りですが、バーストしたり特定条件を満たせば復活するというのも肝です。バースト時に防御カードを使わず、バーストを選択することも大切なのは非常に面白いところです。
プレイレポート
2ゲーム遊びました。1ゲーム目の最初のラウンドにゲストの方以外が抜けて、ゲストの方が防御カード使いまくりのソロプレイをやっていて「え!?そういうゲームなの?」と焦ります。大量得点で大幅に優位を確保します。
しかし後半ラウンドでのバーストが際立つようになり、蓋を開けてみると最終ラウンドの10点が染みて逆転しました。最終ラウンドの10点はとても大きいですね。
弟がペース配分がまったく分かっていなかったらしく、もう1プレイしました。やっていて思ったことですが、これ黄色のページと赤のページのコンプリートは無理に目指さなくて良いですね。難易度の高さにリターンが3点はあまり高いとは言えません。
防御カードを駆使して揃えられそうな機会があれば、ぐらいに思っておけばよいでしょう。赤のカードは防御カードなしでコンプリート狙いができるかギリギリのラインかと思います。
とはいえ、防御カードをどのタイミングで切るかというチキンレースゲームとしてみても良くできています。2ゲーム目の最終ラウンドは僕以外は「緊急回避型」の防御カードを切らしていたため、余裕のバースト待ちを決め込んで10点ゲット。
8点と10点が染みて2回連続トップでした。運ゲーに見えてスキル介入度は決して低くはないと思いました。
感想
ゲストの方は「最終ラウンドこうなってしまうとつまらないかも」とおっしゃっていましたが、まあそういうゲームだとわかって楽しめば問題ないかと思います。
しかし、ちょっと見通しが悪いのは事実です。黄色と赤のページのコンプリートボーナスは初心者を惑わせている要素かもと思うところはあります。
かなり触感良かったです。プレイ人数は4人いたほうが楽しめるなとは思いましたが良いゲームです。とりあえず5回は遊んでみても良いかなと思いました。
防御カードの説明と把握が大変なので、そこだけがネックですね。ここさえクリアすればシンプルなクニツィアのゲームです。
まじかる☆ベーカリー~今日から財閥っ!!
ゲストの方持ち込みのゲームです。「何かしら新しいゲームをプレイしないのはウソだな」と思い遊ばせてもらいました。詳しい説明はこちら。
プレイレポート
今回は紫の悪そうなお姉さん(?)のアンを選択。顔が強そうとかいう雰囲気だけで選びました。弟はメガネのキャラです。ゲストの方はダイスを自在に操れる赤の娘を選んでいました。赤の娘以外は皆悪そうな顔をしています。
基本的には『世界の七不思議』や『宝石の煌き』系の拡大再生産ゲームです。そのまんまでは捻りがないので、建設条件や資源の獲得にダイスのランダム要素が付加されたゲームと思っておけば、おおよそ間違いではないです。
まずは資源を生産する施設を買っていく流れだと思って、3種類の資源を毎ターン生産できる施設を買っていきます。ある意味手堅いプレイングです。
僕の地道なプレイを自転車に例えるなら、弟はそれをスーパーカーでぶち抜くぐらい強いカードをプレイしてきました。
あまりに強すぎて唖然としました。頑張って積み上げてきたパン屋が砂のお城ぐらいにチープに思えてきました。ありえない強さです。パン屋9ターン分の仕事を一瞬するとか意味不明でした。
スタートアップで大きな差をつけられ後を追いかける展開に、「好戦的な武器屋」はこのままの能力なら禁止にしません?ってぐらい強いです。
その後も弟は自キャラの「毎ターンマーケットカードを自動で1枚引く能力」と、「マーケットカードを1枚捨てると好きな資源2つに変換できる能力」を駆使してきます。この手の自己完結している能力は、どのゲームでも強いです。
どうにもならず7点以上の大差をつけられて2位でした。レジェンドカードを建てた瞬間6点差がつくとはいえ、なすすべがなさ過ぎました。「好戦的な武器屋」ゲーの予感大です。
ゲストの方はスタートアップで大幅に遅れて終始苦しそうでした。戦略が噛み合わなかった可能性も高いですが、単純に赤の娘が弱かった可能性もありますね。
感想
1個人の感想です。ドイツゲームを主としてプレイしている層の方はたぶん向いていないです。特殊能力はかなり大味な印象を受けました。
中でも「好戦的な武器屋」は『マジック・ザ・ギャザリング』でもトップクラスのやらかし能力である「フリースペル」(※1)を軽く凌駕しています。その強さは異次元です。このままのテキストだとあり得ない強さです。
たぶん好きな資源3つを組み合わせで貰うか、各資源1つずつの合計3つの間違いだと思いたいです。このままだと初手「好戦的な武器屋」ゲーはゆるぎないと思います。
あとは20勝利点まで稼ぐまでというのも地味に長いです。4人だとマーケットカードが足りないという意見もあるので、人数毎に終了条件を調整してもよかったのでは?と思います。
※1:支払ったコストがすぐさま帰ってきて、実質無料でプレイできる能力。やばい。
アールエコ
複雑なゲームを遊んだので、あっさりしたのを遊びたくなり『アールエコ』をプレイします。シンプルでサクサク手番が回るの見ると、テンポが良いゲームって正義だなと思います(個人の感想です)。詳細はこちら。
プレイレポート
今回はベスト人数の3人でプレイしました。1ゲーム目は不法投棄したのが自分だけだったのと、不法投棄の強みが活きてガンガン点数を回収できました。驚異の20点台をたたき出して勝ちました。典型的インスト勝ちです。
むしろ初プレイの人がいれば2ゲーム目からが本番です。不法投棄の強みを理解してからがこのゲームのスタート地点と言えます。
序盤は不法投棄をして飛ばすものの、後半に完全に失速。噛み合いが悪く、チップを取れぬままトスを投げるだけになってしまいました。こうなってしまうと簡単に抜けられません。結果は12点で2位でした。
パトリツィア
最後にシャハトの『パトリツィア』をプレイ。過去に一度手放しましたが、つい最近Ebayで送料込み5500円ぐらいで再入手しました。ヤフオク人気ゲームでもおなじみですね。詳しい説明はこちら。
プレイレポート
3人に貴族の顔ボーナスが強いことをきちんと説明してプレイ開始。この手のゲームは1人で1地区を頑張りすぎると、得点効率が非常に悪くなってしまうので、できるだけ他人にも頑張らせるのが吉です。手番効率が下がってしまうのです。
ここを分かってプレイしないと、経験者にボコボコにされてしまいます(笑)。このことの説明は軽くしてあったほうが良いかと思います。
ゲーム終盤に結果論ですが、僕か弟どちらを勝たせるのかをゲストの方が選択できるような場面がありました。塔パーツを移動させて、決算でどちらを勝たせるのか選択できたということです。
キングメイキング要素はあまり好きではないのですが、たまにそういうことも起こるということを意識してプレイすれば問題ない範囲かなと思います。
今回の場合も、検証してそこの決算の結果で勝敗が逆転していたな程度のものだったので、プレイ中は分かりようもありません。なのでキングメイキングではなかったと考えています。
終わってみて思うこと
会場は夏場だととても暑いです。空調のパワーが少し足りないのか、コロナ対策の換気なのかかなり厚いので、ポータブル扇風機か何かを持ち込むことを推奨します。
自分が主催者ならば強めの扇風機を持ち込むか、会場から借りてきますね。カードが飛んでいかないよう頑張ってプレイしてもらうことになりますが(笑)。
多い時は3卓に分かれてプレイされていました。参加人数は2桁を超えていたかと思います。地方のゲーム会としてはとても盛況だなと思いました。他にプレイされていたゲームはこちら。
8月22日に、第112回舞鶴ボードゲーム会を開催しました。12名という多くの方々にご参加いただきました。初めて3卓に別れてゲームを楽しむ時間もありました。
— アルフル@舞鶴ボードゲームサークル (@maizuru_bodoge) 2020年8月23日
ドボンカブ(新作創作)、デクリプト、エヴォリューション新版、ポーカーテキサスホールデム、ガイスター、ジャイプル、ナイツポーカー、
ナショナルエコノミーグローリー、ドミニオン、妹再生産、リトルマイメイド、メイドギルドヘようこそ、お邪魔者、クク、ジャストワン、ウミガメのスープ2などのゲームで遊びました。他にも別卓では、様々なゲームで盛り上がっていました。
— アルフル@舞鶴ボードゲームサークル (@maizuru_bodoge) 2020年8月23日
MVPボドゲは、お邪魔者です。
ゲーム会の好みの傾向の参考になればと思います。ちなみに僕個人のMVGは『パトリツィア』でした。『ミスカトニック大学』も捨てがたいですね。
今日のまとめ
・会場は暑いです。暑さ対策をしっかりしていきましょう!
・『フロカティーサーカス』はやっぱり鉄板ゲーム
・『ミスカトニック大学』はとりあえず5回はプレイしてみたいと思う良ゲーでした
・『まじかる☆ベーカリー』はゲームバランスに疑問を感じました
・『パトリツィア』は一度手放したことが謎なぐらい良ゲーでした。
以上です。読んで下さりありがとうございました。