アマルフィを買う前に読んでほしい2つのレビュー
昨日、ボードゲーム情報サイトの大手「Table Games In The World」(通称TGIW)に国産ボードゲーム『アマルフィ』の記事が投稿されました。
アマルフィ(Amalfi) - Table Games in the World - 世界のボードゲーム情報サイト
僕はこのゲームの厳しいレビュー2つのナイスを付けており、このゲームを買う前に皆さんにシェアしたいなと思い、本記事を執筆することにしました。それでは参りましょう。
【目次】
大前提
本記事は『アマルフィ』を買うことを否定する内容ではありません。ここは勘違いしないでもらいたいです。買う前に僕が紹介する2レビューを読んでもらってから、判断してもらえればという内容になっております。
Gosankeさんのレビュー
ではもったいぶらずにご紹介したいレビューに映りましょう。まずは、Gosankeさんのものです。
ルールブックの問題点の指摘
赤の大文字で「ついている説明書は読むな!」と書いてあるのが印象的な記事です。実際どうなのかはわかりませんが、彼の本文を見るに付属の説明書は問題点だらけらしいです。まあ、補足のデータは公開されているみたいで何よりです。
改訂版のルールにも結構、問題点があるとかいう指摘もありますね。翻訳していると気づくことがあるのですが、海外のデザイナーもルールブックを作るのが得意な人と、苦手な人があるような気がします。個人差の範囲かどうかにもよりますね。
ソロプレイのみの感想
ゲームの感想についてはソロプレイのもののみ記載されていますね。運が強く、序盤に大勢が決するとか、結構厳しめです。多人数プレイをしたらその感想を追記するとありながら、今日まで追記されていません。
つまり多人数プレイするに値しなかったか、忘れているかのどちらかでしょう。どちらにしてもあまりポジティブな情報ではありません。
Maroさんのレビュー
こちらはボドゲーマの神様Maroさんのレビューです。彼はゲーマーズゲームを好む、硬派で思考の構造化力の高いゲーマーのイメージです。文章量が多いのがネックですが、非常に良いレビューを書かれる方です。
要約
基本的には国産ゲームの長時間ゲームがリリースされたことを、素直に喜んでおられます。ゲーマーズゲームが好きだと思う彼らしい見地と言えます。
ただ、気になった点のところが非常に興味深いです。様々な海外ゲームの比較対象を列挙しています。それらのゲームの魅力を熱く語り、『アマルフィ』に対してはあえてはっきりとした表現を避けているというか、そういう感じです。
ただ、皆さんで体験して判断してもらいたいと思うと話を締め、5/10点を付けられております。ここから少なくとも絶賛する意図で書いたものではないことぐらいは、推察できようかと思います。
この2レビューを読んだ僕の感想
Gosankeさんのものは非常に手厳しい内容でしたが、Maroさんは大人のレビューといった感じですね。褒めるべきところは褒め、疑問に思ったところは激しい言葉は使わないといった感じです。
Maroさんの手法は非常に学ぶべきところが多いですね。流石はボドゲーマの神ランクの方です。ちょっと言葉を濁しすぎな感がありますが、褒めるべきところはきちんと褒めているのは素晴らしいと思います。
残酷な真実。国産ゲームも海外ゲームとの比較はされる。
国産ゲームをデザインする人は常に海外ゲームとの比較の運命が待っています。短時間ゲームを作れば、クニツィアやシャハト。長時間ゲームを作れば、ワレスやクラマー、ローゼンベルクのゲームとの比較は免れ得ません。
まことに厳しい話ですが、国産ゲームも海外ゲームと購入機会の奪い合い、プレイ機会の奪い合いの競争からは免れられないのです。厳しい世界です。
漫画家の青木雄二(代表作『ナニワ金融道』)さんは、漫画は何十時間かけて書いても1円にもならないことがあると申していました。創作の世界というのはそれほどまでに厳しくて、残酷な世界なのです。
だからこそ国産ゲームをデザインし続けている人は凄い
僕が言いたいのは、最前線で頑張って海外ゲームからプレイの機会と、購入の機会の奪い合いに勝利されているデザイナーの方々はメチャクチャ凄いってことです。
日本初のボードゲームが世界を揺るがす作品を生み出す日がくることを信じて、僕は継続的にゲームデザインされている日本のデザイナーを応援しております。
今日のまとめ
・『アマルフィ』を買う前に是非読んでほしい2つのレビューを紹介しました。
・Gosankeさんは厳しいレビューで、説明書の不備について大きく注意喚起しています
・Maroさんは海外ゲームとの比較を暗に促す内容になっていると思います
・残酷な真実「国産ゲームも同様に海外のゲームとの比較からは逃られない」
・日本のデザイナーが世界を揺るがすゲームをデザインする日を楽しみにしています
以上です。読んで下さり、ありがとうございました。