大佐の遊び場

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【カタンの凋落】日本版The One Hundred2020の分析

 こんばんは、大佐です。今日は昨日に集計結果が発表された「日本版The One Hundred」の投票結果を見て思うことがあったので、そこを取り上げたいと思います。それでは参りましょう。

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今年の僕のOne Hundredのうち大きな箱のものの集合写真です。

 【目次】

 今年の日本版The One Hundredの結果

 まずはトップ10にコメントしたいと思います。1~10位まではこちらです。

1(1→):テラフォーミングマーズ 103票●
2(81↑):ザ・クルー 74票●
3(12↑):バラージ 62票●
3(2↓):ブラス・バーミンガム 62票●
5(6↑):アグリコラ 59票●
6(3↓):コンコルディア 57票●
7(13↑):ブルゴーニュ 55票
8(7↓):ドミニオン 54票●
9(4↓):プエルトリコ 49票
10(10→):ウィングスパン 46票●

 1位は堂々の『テラフォーミングマーズ』です。2位を圧倒的差で離しています。納得の4年連続1位という感じでしょうか?根強い人気を感じます。

  

 2位の『ザ・クルー』は日本語版が多く出回ることになったことが大きいと思います。去年は81位なので、ちょっと注目されている程度のポジションだったと思います。ここに来て一気に躍進しましたね。

 長時間ゲームが大半の日本のOne Hundredの中では『ドミニオン』同様軽いポジションとして、定着することに期待したいです。

基本はいわゆる重ゲーと言われる長時間ゲームが強い傾向がある

 ベスト10は100分以上のゲームが結構目立ちます。ボドゲーマの上位と比較すると、ボドゲーマでは2位に『宝石の煌めき』、3位に『6ニムト』と5位まで表記時間1時間以内のゲームが続きます。

 

 ボドゲーマさんでは、比較的ライトで遊び応えのあるゲームが評価される傾向にあります。「日本版The One Hundred」はかなりゲーマー向けのヘヴィユーザー向けのランキングであることがはっきりと言えるでしょう。

一番気になったのは『カタンの開拓者』の凋落

 ここで本題です。かつて僕の引退前の2013年ごろには『カタンの開拓者』はトップ5の常連でした。実際僕の参加してきた2007年~2013年の投票で『カタンの開拓者』はトップ5から漏れたことはありませんでした。

 

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僕の引退前は『カタン』がトップ5から漏れること自体、ありえませんでした。

 しかし2016年のトップを最後に2017年ではトップ5から没落し8位へ。2018位年では15位まで落とし、続く2019年では20位です。実に平均して1年あたり5位ぐらいの転落をしていきます。そして今年の順位はなんと31位と大幅転落を見せます。

カタンの開拓者の順位変動

 ざっとまとめるとこうなります。

2016年 1位(42票)

2017年 8位(51票) 7位ダウン

2018年 15位(34票) 7位ダウン

2019年 20位(43票) 5位ダウン

2020年 31位(27票) 11位ダウン

 

 2016年の1位は42票で取れましたが、2019位は同じ票数で20位です。評価者数の増加を感じますね。

 票数ベースでみると2018年に下振れするも、2019年には盛り返します。が、2020年には27票とかなり少ない部類です。トップの『テラフォーミングマーズ』の103票と大きくかけ離れた結果になりました。

カタンの開拓者』はオワコンなのか?

 票数ベースでいくと明らかな下降の流れに入っていると思います。ちなみにオワコンかと言われると違います。ボドゲーマではいまだランキングトップを維持しています。

 ただ怪しいのが2位の『宝石の煌めき』とお気に入りの数で大差がないことです。なのでゆくゆく逆転される可能性は大いにあります。

カタン集合知が蓄積し「解析されすぎたゲーム」になった可能性

 『カタン』は1995年に登場して以来、組み換えボードによるマップの圧倒的な組み合わせのパターンで永遠に楽しめるゲームに思われました。

 

 今日となっては我々の多くのプレイ経験から、ゲーマーの集合知が集積しすぎて、「解析され過ぎたゲーム」になっている感も否めません。

 「解析されすぎたゲーム」のポジションまで行くゲームはなかなかないので、これだけでも凄いことですし、今日でも遊ばれ続けています。それだけのポテンシャルがあることは間違いないでしょう。

結論、まだまだオワコンではない

 順位を落としたことがオワコンの証明にはなりません。実際に今年拡張が発表された『世界の七不思議:デュエル』や、去年上位にいた『ブラス:ランカシャー』もいます。

 さらには『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』に『エルグランデ』など、名だたる強豪が近い順位にひしめきあっています。少なくとも、このクラスのゲームぐらいにはまだまだ評価されているという風に考えて良いでしょう。

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相対的に強いゲームが増えすぎたことが原因だとは思います。まだまだ現役でしょう。

終わりに

 今年も『テラフォーミングマーズ』の首位獲得に沸いた集計でしたね。僕個人としては一番目についたのが『カタン』の凋落でしたので、それを記事にしました。

 とはいえカタン』はメダリスト級のトップアスリートではなくなったものの、十分オリンピックで通用する選手ぐらいのポジションにはまだまだいると思います。

 

 僕個人としても上位のゲームに対して、「もう少し触れるだけは触れてみようかな」ぐらいには思いました。長時間ゲームはあまり買わない人ではありますが、機会があればプレイしてみても良いかなぐらいには思いました。

今日のまとめ

・『テラフォーミングマーズ』が4年連続首位に!

・トップ10には相変わらず長時間ゲームが目立ちます。

・『ザ・クルー』は短時間ゲームの期待の星の可能性がありますね。要注目!

・反面『カタンの開拓者』の順位的な凋落は否めません。

・とはいえ『カタン』の30位前後は強豪がひしめきあう世界です。

 

以上です。読んで下さり、ありがとうございました。