大佐の遊び場

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競技としてTCGを続けていた時の話

 こんばんは、大佐です。今日は少し嗜好を変えて、マジック・ザ・ギャザリング』(以下『MTG』)の競技プレイヤーだったころの話をしたいと思います。

 一定以上の大会ポイントを貯めると貰えるグランプリの不戦勝を5年間にわたって獲得したぐらいにはやり込みました。

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競技勢として大規模大会を走り回った時の話です。

 とにかく競技勢はハードでしたね。何がキツかったのか、何が楽しかったのかお話できたらと思い書きました。それでは参りましょう。

 【目次】

 競技勢の辛いところ3選

 まずは辛いところからいきましょう。

1.朝が早いこと

2.長時間イベントの上、休憩は自分で確保しろなイベント性

3.カード購入費、参加費や交通費が半端ない事

1.朝がはやいこと

 自分の場合は遠隔地から参加していたことが大きいです。だいたい大規模大会が開かれるのは都市部の大きなショップです。そこまでの移動を加味すると、7時起床は当たり前でした。結構遠くに住んでいるとこれがあります。

 

 近くに住んでいる人なら、限界まで寝ていられますし、体力面で非常に優位な状態からスタートできます。「競技プレイヤーは住む場所から選ばないといけない」まことしやかにささやかれていますが、結構正しいと思います。

2.長時間イベントの上、休憩は自分で確保するイベント性

 グランプリやPPTQ(プロツアー予備予選)は1ラウンドだいたい1時間で進行します。それを8~9ラウンドやるので、最終ラウンドまで残ると9時間~10時間ぐらいはかかります。完走するだけで大変です。

 

 なのにも関わらず昼食休憩はありません。イベントの時間的に仕方ないのかもしれませんが、自分で試合を早く試合を終わらせて食べてねという姿勢で行われています。なのでプレイが遅いと、昼食を食べる暇もなく次のラウンドが始まります(マジです)。

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昼食は空いた時間にパンやおにぎりを食べるのが主流です。

3.カード購入費、参加費や交通費が半端ない事

 次に費用面の話です。グランプリやPPTQは当たり前ですが、デッキは高額カードをそろえるのは当たり前です。皆完全装備できます。RPGならレベル90代までは上げて、最強装備は当たり前の世界です(笑)。そこをクリアして技術と運と流行デッキの読み合いなどのゲームができるといったイメージで良いです。

 

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皆カード資産(装備)は妥協してきません。最強装備での殴り合いです(笑)。

 カードの購入については需要が一番の時に買わされることも多々あります。皆が欲しがっている時期に買わないといけないので、高くても買うしかないのです(涙)。

 大会で勝つために1枚4000円のカードを買う人を自分だけでなく、たくさん目にしてきました。カード資産は妥協できません。

 

 ちなみにトップメタと言われる流行のデッキを組むにはおよそ3~6万ぐらい掛かります。上手く買えたら下限の3万、高い時期にそろえると10万に近いでしょう。

参加費・交通費の話

 ここまでは参加前の段階の話です。次は参加費・交通費です。参加費はPPTQなら2500円、グランプリなら1万円です。ここに別に交通費が掛かります(白目)。

 他、このレベルのイベントに参加するにはキレイなスリーブが必要になります。汚いとマークド(裏面から判別可能)扱いを受けます。スリーブの定期的な交換費用も結構バカになりません。大規模大会だと4回に1回ぐらいは交換が必要かと思います。

 

 交通費は開催場所にもよります。グランプリは千葉、横浜、京都、神戸、名古屋、静岡あたりが多かったです。連日争うイベントなのと朝が早いイベントなので、基本泊まり込みになりますので、ホテル代も掛かります。

 ちなみに良いホテルはすぐに売れてしまいます。グランプリではホテル争奪戦も結構激しいです(会場が発表されたら、争奪戦はすぐに始まります)。

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激しいホテル争奪戦。グランプリの前哨戦は会場発表時から始まります。

ワーストケースの話

 一番参加費がかさんだケースだと、千葉まで行ったときですね。飛行機代が25000円弱。ホテル代が2泊3日で3万円弱ほど、参加費が1万円。さらに現地での飲食費。

 ざっくりいって10万円ぐらいの出費ですね。もちろんカード購入費とは別です。修羅の世界といっていいでしょう(苦笑)。

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年間いくらかかっていたのかは考えたくないです(現実逃避)。

競技勢の良いところ

 逆に良いところです。同じく3つにします。こんなところでしょうか?

1.やり込んだ人との対戦は面白い

2.競技イベントはマナーレベルが高い

3.良い成績を残すと成功体験として大きい

1.やり込んだ人との対戦は面白い

 これはボードゲームの世界では大会のある『アグリコラ』、『ドミニオン』レベルのゲームでないとなかなか難しいかもしれません。とにかくやり込んだ人との対戦は、学びも多いですし、何よりゲームとして単純に面白いです。

 ちなみにPPTQレベルの大会にいくと、普通に準プロプレイヤー級の人とのマッチングもあります。囲碁とか将棋に例えるとTVに出たレベルの人との対戦といった感じです。彼らはかなり強いです。簡単には勝たせてくれません。

 

 自分が対戦した強い人は、プロツアー優勝経験者と試合したこともあります。感想戦で積極的にノウハウを盗もうと、質問しまくりました(笑)。

 強い人とゲームをやると絶対感想戦をしますね。感想戦から次に生かす学びを得ることが強くなる秘訣でした。

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1度相まみえたプロツアー優勝経験者の黒田さん(Big magicの公式の写真です)。

強くて紳士的な方です。まさしく強豪といった貫禄です。

2.競技イベントはマナーレベルが高い

 これも良いところです。競技の1つ下のレベルが一般レベルなのですが、一般レベルの大会はとにかくマナーレベルの振れ幅が凄いです(体験談)。

 競技イベントはとにかくジャッジの目が厳しく光っているせいもあってか、かなりマナーレベルは高いです。気持ちよくプレイできることが多いです。

 

 コミュニケーションが苦手な人もそこそこいますが、それでも遊んでみると良い人であることが多いですね。逆に一般レベルだと本当にピンからキリです(苦笑)。シャッフルが不十分な人とか普通にいます(シャカシャカと1~2回で終わり)。

いつどこで何をしたのかを明確にしてくれる

 ボードゲーム界でも真似してほしいのですが「いつどこで何をプレイしたのか」を明確にする必要があるので、コミュニケーショントラブルはほぼないです。

 

 ボードゲームでは手番が終わったのかわかり難い人がたまにいますからね。自分の場合は"両手のひらを相手と空に向けて「終わりです」とか「どうぞ」”と宣言するようにしています。ジェスチャーを足すことで分かりやすいよう心掛けています。

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終了宣言は分かりやすく、ジェスチャー込みでやっています。

3.良い成績を残すと成功体験として大きい

 競技レベルの大会は良い成績を残すと賞金や景品も結構大きいです。しかし、それより大きいのは成功体験だと思います。自分に自信がつきます。自分の場合はざっくりいうと。

・グランプリ110位(2000人規模の大会です)。賞金200ドル。

・エターナルパーティ2017でベスト16(6勝2敗、ベスト8にしか負けなかった)

・プロツアー予備予選を1回優勝。(予選5回戦、決勝ラウンド3回戦)

・グランプリトライアル優勝1回(予選5回戦、決勝ラウンド3回戦)

 

 あたりが実績といって良いでしょう。ちなみに大規模競技イベントのグランプリのトータル戦績は52勝46敗1分とそこそこ勝ち越しています。隠れた強豪レベルぐらいの実力はあったと言っていいかななんて思っています(笑)。

もちろん負けまくった回もある

 ちなみにボコボコにされた回もたくさんあります。凄い時は2500円払って、全敗したこともあります。まあ、そんなこともあります。

 大敗するのはイカサマしていない証拠と胸を張って遊んでいました。

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2500円払って全敗したら、精神的にはこうなります(実体験)。

終わりに

 今日は昔やっていたMTGの競技イベントの話をしました。辛い事もあれば楽しいこともありました。今ではあまり未練はないですが、あの時の緊張感のあるゲームは結構後ろ髪をひかれるものがあります。

 

 ボードゲームでも強者との対戦は大好物なので、やり込んだ人と『チグリス&ユーフラテス』とか『メンバーズオンリー』や『ラー』で対戦したいですね。この3作は結構強い自信あります。

今日のまとめ

MTGの競技イベントの楽しかったことと、大変だったことをまとめました

・労力、体力、集中力さらに財力が求められます

・休憩がなく試合を早く終わらせないとガチで詰みます

・競技イベントはマナーレベルが高く、ボドゲでも逆輸入したい要素はきっと多いはず

・勝つと成功体験として自信につながります

 

以上です。読んで下さりありがとうございました。