大佐の遊び場

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あなたのレビューを面白くするコツ3選

 こんばんは、大佐です。今日は「あなたのレビューを面白くするコツ3選」です。結構「レビュー論」系の記事って好評なので、今回も頑張ってノウハウをお伝えできればと考えています。

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自分がレビューを面白くするコツだというのを3つ紹介します。

 レビュー歴の長い僕の思う3選ですが、「役に立つな」「これはいいな」と思ったものを気軽に真似してやってください。きっとあなたのレビューをよりよくすると信じています。それでは参りましょう。

 【目次】

最初に

 本記事は僕の思うことを誠実に話した内容です。なので特定個人のレビューがつまらないとかそういう話ではないです。僕が「面白くするためには、こうしたほうが良いんじゃないかな」という話です。

結論、面白くするコツ3選

 僕の思う3つは以下の通りです。

1.事実をベースに意見・主張を書く

2.点数評価はしない

3.全てのレビュー記事を褒める内容だけで埋めない

 

 それぞれなぜそう思うのかお話していきます。

1.事実ベース(事実が軸)に意見・主張を書く

 残酷な事実をお話します。レビューを読む人は基本的に感想よりも、事実ベースの話を求めています。感想は個人差が大きい要素だからです。

 あの名作の『ドミニオン』、『カタンの開拓者』でも人によって合う合わないがあります。その時に合わなかったという感想主体の記事を書いても、あまり有益度の高い内容になりません。それはおそらく合わない派に1票投じた程度の内容になります。

 

 人間は基本「何を言ったか」より「誰が言ったか」を重要視する傾向があります。しかし事実ベースで話せば、この法則に打ち克って自分の理論をかなりのレベルで説得力を持たせることが可能です。

 事実ベースで話すと誰が話していようが「強力な説得力を持ちます」なんせ、事実ですからね。事実は誰が話そうが価値は変わりません。

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事実を補助線に、自分の主張に説得力を持たせよう!

褒める時も、ダメだという時も事実を補助線に話す。

 僕はよくやります。今回は悪いところをお話する時のケースだけにします。悪いところを説得力をもって話すのは単純に良いところを話すより、難易度が高いです。一歩間違うと、レビュー全体が否定されかねない難しさがあると考えています。

 

 先日投稿の『ゲシェンク』の話です。ランダム要素の強さを説明する時に「繋がることを期待して、27と29を取ったが28が登場しないことがある」と言いました。これもそうですね。事実をベースに例えを使うのも強力な補助線と言えます。

 ここから中・長期的リスク管理が難しい話に進み、短期的にどうするかだけのゲームになりやすいと結論に持っていきます。

単に運要素が強いから合わないで良いのでは?

 単に「運要素が強いから合わない」といえば、それで済む話です。しかし、運要素が強いという話をするときに、「どの点で運要素が強いのか?」が読者目線ですぐわかれば良いのですが、伝わらないことも多々あります。

 「運要素が強いから合わない」では、抽象度が高すぎて伝わらないのでもう少し、虫眼鏡で見るような感覚で、具体度を上げて話をする必要があると考えました。

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具体的な話をするイメージは対象の絞り込みと拡大です。

例えるなら、虫眼鏡で見る感覚です。

 また、なぜを深堀りすることで説得力は増します。その時に事実ベースで語ると説得力の魔力は「誰が言ったか」に勝り得るレベルになると信じています。

 そこにさらに弁証法(反対意見を検証に出すテクニック)、例えを使うなどの掛け算を使えば、あなたの意見は説得力を越えて、影響力の域に到達することもあります。

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説得力を影響力に昇華しよう。インフルエンサーも夢じゃない!?

2.点数評価はしない

 これは賛否が分かれると思います。僕個人は真似するつもりはないです。

 点数評価は自分のレビュー全体のおおよそを掴みやすくするテクニックです。点数評価を読めばレビュー本文を読むことなく、おおよそ言いたいことを察せる点では、ユーザーに優しいと言えます。

 しかし、僕の点数評価への思いは全然違います。特に長期で見るとかなり問題を抱えていると考えます。その理由は以下の通りです。

 

1.客観的に見て、点数の基準の明確化が難しい

2.点数と文章内容が噛み合わないと無意味になる

3.自分の中でも点数の基準はブレたり、曖昧になることがある

4.結論をまとめて書けば十分それで点数の代用になる

5.点数の基準点が変わった時に膨大な訂正作業が必要になる

 

 これらの観点から点数評価は好みではありません。play:gameでは点数評価がついておりますが、あれはシステムだから仕方なくつけている分が大きいです。解説が必要そうな1と5だけもう少し深堀りします。

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点数評価は短期で使う分には非常に有効ですが、

長期で運用すると様々な問題に直面します。

1.客観的に見て、点数の基準の明確化が難しい

 これはもう一番の問題点だと思います。本人のプロフィールページとか、トップページに書いておくにせよ。それを読んでもらう手間が増えます。いちいち解説すると文章量が増えますし、その点では現代的とは言えません(手間を嫌う人は多いです)。

 

 まあ基準が明確化されている人も中にはいますが、いない人もたくさんいます。感覚で点数評価をつけていると、読者目線で意味の薄いものになります。

5.点数の基準点が変わると膨大な訂正作業が必要になる

 これはplay:gameでよく思いました。4点の基準をAゲームから、Bゲームに変えた時に、相対的に全体を調整しないといけなくなりました。もうやっているだけで意味不明な作業が生まれます。正直、やってられないと思いました。

 

 長い事レビューをやっていると☆3の基準が変わったり、基準点となるゲームも変わってきます。その都度、点数の客観性を保証しようと訂正を始めると、膨大な訂正作業が発生すると考えています。

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点数評価の棚卸しを定期的にしたくはないです。

 やりたい人は是非やればよいと思いますが、個人的には真似したくないです。文章評価で十分です。言葉の方が具体度が高く、読者目線でも伝わりやすいです。

 間違いが発覚でもしない限り訂正の必要は低いので、長期的に見れば点数評価はないほうがレビュアー側にも楽だと思います。win-winだと思いますが、いかがでしょう?

3.全てのレビュー記事を褒める内容だけで埋めない

 これは僕の中では基本中の基本です。なぜかというと、レビュアーは個人の価値観を発信していくことが大切だからです。価値観というと個人の偏見と思われがちですが、価値観を抜いたレビューは「商品の説明」に留まりやすいです。

褒めるレビューと貶すレビューであなたの価値観を立体化する

 あなたの価値観を立体的にするのは、「褒めるレビュー」と「ダメだとはっきり言うレビュー」を持つことです。これにより、あなたが「何を良く思い、何を悪く思うのか」が周囲から見て、かなり可視化されると考えます。

 

 例えば僕はプレイヤー間の駆け引きを重視します。その時に『カタンの開拓者』のレビューを読めば「直接攻撃レベルはダメ」というのがわかります。

 このようにダメなものをはっきりダメということは、価値観の明確化に繋がるのです。価値観の明確化は読者の目線では、あなたをどういうレビュアーなのかを明確にもします。

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価値観の立体化には、何を良く思い、何を悪く思うのを話す必要が絶対にあります。

 レビュアーの傾向情報が分かれば、次に読者目線ではその人のバイアスを抜いた受け取り方を選択できます。僕のレビューでは「クニツィアが好き」というバイアスを抜いてみれば、そうでない人にも有益な内容になるかと思います。

全部褒める人は逆に信用を無くす

 今日一番言いたかったことです。「全部褒める人は逆に信用を無くす」と考えています。

 例えば、ある人は何を遊んでも絶賛するレビューしか書かなかったとします。その人のレビューを見ても多くの人は「この人は何でも褒める人だ」と受け止めるでしょう。

 

 極端な例を出します。例えばゲームバランスに大きな問題のある作品を、なんでも褒める人が全くそこに触れなかったとします。そのレベルで何でも褒めるマンはなかなかいませんが、いたらと考えてください。

 それって逆に信用を無くしますよね。ゲームバランスの問題はレビューを書くにあたって、絶対触れないといけない核心の部分です。そこに大きな問題があったのを言わないのは「もはや提灯記事ですよね?」と言われる可能性もあるということです。

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今時、わかりやすい提灯記事を書くと、すぐに信用を無くします。

やめておきましょう。

 

 つまり、レビュー対象を全部褒めるだけの内容にするのは誠実性を疑われることがあります。くれぐれもご注意ください。

終わりに

 今日は僕のレビューを面白くするコツ3つをお話しました。有益性を高くしようと頑張った結果、結構厚い内容と特定レビュアーに厳しい内容になったかもしれません。

 ですが、個人的にすべての人のレビューが面白く、読み甲斐のあるものになればと思って書きました。是非取り入れたいなと思う部分があれば、部分的にで良いので明日から真似してやってください。

今日のまとめ

・あなたのレビューを面白くするコツ3選をお話しました。

・事実をベースに意見・主張を書くと、説得力が半端ない

・点数評価は抽象度が高く、文章の方が具体度が高い。時に膨大な訂正作業を生む

・褒めるレビューと貶すレビューがあなたの価値観をより立体的にする

・全てを褒めるマン、全てを貶すマンは逆に信用を無くすこともある

 

以上です。読んで下さり、ありがとうございます。